赤血球と毛細血管
以前書いたものの続編ですが、どうして末端が冷えるのかの話です
体の中央部分は太い血管は走っていますが、どんどん末端に向かうにしたがって血管が細くなっていきます
指先や足先のように体の末端は毛細血管と呼ばれる髪の毛の太さと同じ血管で栄養されています
ちなみに毛細血管の太さは直径が9~10マイクロメートル程度です
本当の先端の狭いところにもなると、その半分ほどの太さのところもあります
心臓に繋がっている最も太い大動脈の血管の太さは、成人の場合、最も太い部分で直径で約3センチメートルもあります
そして問題なのが、血液の血球成分の中でもサイズの大きい赤血球のサイズです
赤血球の大きさは直径が7-8マイクロメートル、厚さが2マイクロメートル強ほどの両面中央が凹んだ円盤状です
赤血球の主な役割は体の隅々まで酸素を供給することです
そのため、柔らかく非常に変形能力に富み、自分の直径の半分以下の太さの狭い毛細血管にも入り込み通過することができます
体温の維持も血流でコントロールしています
血の流れが良ければその部分は体温は高くなりますし
悪ければその部分は体温は低くなります
熱は体内の筋肉等で生産されます
前回述べたように人間は寒さにさらされると、身体の重要な部分だけを守ろうと熱を集中させます
それが内臓が治まっている胸部と腹部、そして頭部
血が流れていくとそれが満遍なく全身に流れるので一部に偏っていた体温が均されて、全体的に体温が上がっていきます
ですので、末端の部分の体温を上げようとすると、毛細血管の分布を広げるか、その太さを確保することです
あるいは赤血球の変形能の維持です
最近では血液の流れ易さ等を血液のレオロジー機能とよび、それに大きく寄与しているのが赤血球の変形能だと言われています
赤血球の変形能が維持されていれば、俗にいう「血液がさらさらの状態」で、細い血管も赤血球が変形しながら通過できます
逆に赤血球の変形能が失われると、血液の流れが悪くなり「ドロドロ血液」となってしまいます
赤血球の寿命は約120日間
常に細胞が新しい状態が保たれているために、血液をサラサラに保てるのです
血液がドロドロになる原因として
血液中に中性脂肪やコレステロールが多くなったり、血管内に糖が多くなった高血糖状態、活性酸素と呼ばれる体の錆がたまった状態です
逆に
赤血球の変形能の維持するためには睡眠を中心とした生活習慣の改善を行ったり、血液をサラサラにしてくれる食べ物を多く食べる
さらには、運動不足の解消などでしょうか
この辺の話については、また別の投稿で書きます